・今日読み終えた本
(38)創るセンス 工作の思考 (集英社新書) 森 博嗣
 お膳立てをされた工作というのは、子供の目には胡散臭く映る。なにしろ、学校で散々見せられているし、どれもつまらないものばかりなのだ。大人は「これが基本で、ここから興味を持っていけば、将来は〜」という筋道を話すけれど、子供にしてみれば、どうしていきなり凄いものを作らせてくれないのか、という気持ちになるだけだ。そこで大人が「それは難しすぎるから」と答えれば、子供は、「そうか、自分ではできないものなのだな」と簡単に諦める。簡単に諦める子が「偉いねえ」と褒められる「良い子」だからだ。これでは好奇心の逆、「諦め」を教えているようなものだ。(p.144)