・今日読み終えた本
(70)アイデアの接着剤 水野 学
(71)話す写真: 見えないものに向かって 畠山 直哉
 写真を撮っていると、写真にすることが難しいものが、世の中にはたくさんあることに気づきます。(中略)でも文化は、とくにマスメディア文化は、僕たちに、写真によるコミュニケーションを促し、写真には心や内面が写ると、僕たちを励ましているように見受けられます。「光しか写らない」と思っている僕から見たら、とても信じられないような曲芸を奨励しているように見える。(p.34)
 写真を撮るときには「部屋」を組み立てて、レンズという「窓」を開け、そこを通って入ってきた光が形作る投影像を、反対側の壁に貼りつけたフィルムや印画紙に定着してやる、ということになります。(中略)もともとカメラは、ポータブルな部屋であった、ということができる。極論すれば、「カメラは小さな建築であった」と言うことができるのではないか、と思うのです。